11/14/2005

夢のケータイ

「究極」の携帯電話 宝石ちりばめ豪華さ競う


 かつては一握りのエリートしか手の届かなかった携帯電話が、世界の隅々にまで普及する時代となった。これを受けて数年前から、庶民と同じレベルでは飽き足りない富裕層向けに、宝石などをちりばめた豪華な商品が登場。「究極の携帯電話」の肩書きを狙って、華やかな争いを繰り広げている。

米国で携帯電話サービスが始まったのは1983年。米モトローラが売り出した端末には、その形や大きさから「ザ・ブリック(れんが)」の愛称がついた。重さは約1キロ、バッテリーの持続時間は半日。それでも、1台4000ドル(約47万円)近い「れんが型電話」は、ぜいたくな生活の象徴としてもてはやされた。

それから20年近くたった2002年、フィンランドの携帯大手ノキアは、高級端末を専門に扱う子会社「ベルチュ(Vertu)」を設立した。プラチナや金を使った本体に、サファイアクリスタルの画面。それぞれのボタンの周りにも宝石が光る。一般の携帯電話と並ぶより、宝石店のガラスケースに収まる方が似つかわしい。そんな商品の数々が注目を集めた。価格は当時、5000ドル(約59万円)前後に設定された。

そのベルチュがこのほど、1台8万4000ドル(約990万円)という限定モデルを発表。同社の報道担当者は「最高級の素材とデザインを駆使した、まさに究極の電話だ」と胸を張る。「スポーツカーにひかれても壊れない」とされる丈夫さも、特長の1つだという。同社の顧客リストには、マドンナやビクトリア・ベッカムら、多数の有名人が名を連ねている。ただ同社の商品に対しては、「非常に高価なわりに、性能はごく平均的」(英業界誌のジャーナリスト)との指摘もある。

一方、オーストリア企業の販売部長から携帯電話製作に転向したピーター・アロイソン氏は、「高級感と高性能の両立」を目指す。同氏はウィーンに拠点を構え、注文に応じて既存の携帯電話を改造。貴金属や宝石をちりばめた高級モデルを製作している。「毎日使う腕時計やネクタイピンと同様、携帯電話にも高級版があっていいはず」と、同氏は説明する。多くの有名人らから注文が寄せられるが、年間に作るのは3台前後。価格は3万ドル(約350万円)を超えることが多いという。

同氏が今、ドイツのあるメーカーからの注文で製作している携帯電話は推定100万ドル(約1億1700万円)と、けた違いの高級品だ。部品はもちろん純金で、入手が難しいブルーダイヤモンドを2590個もちりばめるという。当面はPR用に使われるが、売却されることになれば、携帯電話の史上最高値を記録することは間違いなさそうだ。

究極のケータイは、すごいな。

私は実用のケータイの方が良いのですが、富裕層が目指す夢のケータイは、宝石をちりばめたケータイだそうです。盗難に合いそうなケータイですね。

もっとも家の中でしか使わないのかもしれないので、要らぬお世話ですね。

PR用のケータイだから、市販されないのだそうです。携帯電話で100万ドル(約1億1700万円)もかけられる人は、少ないよね。だから夢、夢なのですよ。