4/09/2005

インクジェットが骨折も治す

インクジェットが骨折も治す--英研究者グループ、新技術を開発中という記事があります。
引用します。
 
 英国マンチェスター大学の研究者らが、生きたヒト細胞をインクジェットのノズルで患者に噴霧するテクニックの開発に取り組んでいる。これが実現すれば、医師が患者に代替組織を接種し、これが必要な大きさと形に成長することで治癒プロセスを加速できる可能性がある。また、ドナーの拒絶反応の確率を減らすため、あらかじめ患者から採取してあったサンプルから種細胞を生育することも可能になる。 
 マンチェスター大学教授で素材科学を専門とするBrian Derbyによると、同大学の研究グループはこれまでに、人間の線維芽細胞や骨芽細胞の吹き付け(および生育)にこのテクニックを利用しているという。これらの細胞はそれぞれ、筋肉組織および骨を形成する役割を担うもの。彼らはまた、牛の軟骨細胞の生育も行っているという。
 Derbyは「関心があるのは軟骨、骨、そして血管だ。皮膚にも適用可能だが、われわれとしてはそこには重点を置いていない。まず最初に骨の置換に応用されると思う」と電子メールのなかで述べている。 
 医師がこれらのテクニックを5~10年以内にも使いはじめるかもしれないと同氏は指摘しており、またそれ以前にもバイオ技術業界向けのツール開発に応用される可能性があるという。同じようなインクジェットの研究は、日本や米サウスカロライナ州のクレムソン大学でも行われている。 いまのところ、このテクニックは生体では試されておらず、研究者らは栄養素の入った「井戸」に生きた細胞を噴霧している。細胞は完全な状態で付着し、最初の24時間以内に増殖する。Derbyのグループは、骨組の生成にもインクジェットを用いている。骨組は、細胞が含まれる極めて小さな繊維構造で、組織再生の開始とコントロールを助けるもの

すごい技術だと思う。これが早く実用化されることを、祈ります。
医学は進歩している。歯科は、停滞している。この差は、何なのかなぁ。